ヴィジュアル系を語る!

おじさんが語るV系の歴史やおすすめ!

第14夜 名古屋系とは? 後編

前回から引き続き名古屋系について語っていきたいと思います。

いきなり、入りますので、ぜひ第13夜から先にご覧ください。

 

~進化~

世間に名古屋系が認知され、ますます名古屋のシーンは盛り上がりを見せます。

ちょうど、認知を得たバンド達が解散や音楽性を独自のものに進化させていった90年後半から00年第前半時期に、大きく名古屋系バンドに変化が訪れます。

所謂古き良きとは少し変わり、このころのV系の主流のジャンルとして流布した為、この世代は名古屋系の後継者と言われるバンド達になるのだが、そこはやはり名古屋系はカルチャーなんです。だから名古屋っぽさはしっかりと引き継いでいるので名古屋系という括りでよいのかと個人的には思いますので、あえて進化と個人的に見解を述べさせて頂きます。

この進化と言っている時期の特徴は、V系から言い方は悪いが捻くれた「名古屋系」が主流のV系にマッチしていくという形のバンドが多い事。「kein」「lamiel」といった古き良きをしっかりと受けながらオルタナ的なアプローチが強いバンドが代表格となり、そのバンドの解散後メンバーが折り合いながらさらにその要素をパワーアップさせていった。deadman」「GULLET」がその典型でありシーンをおおいに盛り上げました。

 

kein

後の超カリスマdeadmanの礎として有名で、眞呼₍vo₎の世界感は凄まじく、当時V系シーンで個性的なフロントマンがたくさんいましたが、彼の和製マリリンマンソンのような雰囲気はとても魅力的です。また、aie₍gt₎が作るオルタナグランジの世界感にすごくマッチしていて心地よく聞かせてくれます。粗削りな彼らの世界は他と一線を引く奇異な存在でした。

オススメ曲「グラミー」「嘘」


kein - グラミー

 


(live) Uso - Kein

 

lamiel

中期名古屋系で必ず名前の挙がるカリスマ。個々の個性がぶつかりあるというよりは、このころはラミエルという一つの形が「名古屋系」というものを語ったようなバンドです。しかし、象徴的な綺麗さが折り合うのがまた彼らの良さだと思います。とにかく人気がすごくあったことは記憶に残っています。また、メンバーのほとんどが後の名古屋系シーンを牽引し続けた事も需要です。keinのaieも在籍していました。

オススメ曲「カリスマ」「是空

 


Lamiel - カリスマ live clip


Lamiel - 是空

 

deadman

keinで説明少ししてしまいましたが、簡単に言うと、keinの完成形です。彼らの世界感をよりオルタナグランジ感を強めて強烈な個性に仕上げました。

美しく悲しい情景の中に薄暗い闇がジワリと覆ってくるような曲たちが多く、中毒性が高いです。

オススメ曲「lunch box」「follow the night light」


deadman - lunch box (live)


deadman / デッドマン - follow the night light PV (16:9) [HD 1080p]

 

GULLET

活動期間は短いが、現役で今も走り続ける主力メンバー達が一同に会したバンドで名古屋系の矜持は残しながら暗さを別アプローチで表現したバンド。deadmanと同じような世界感をもってはいるが、よりV系的なのはGALLET。ベースの映え方も特徴的で毒っ気は強めな歌詞感かもしれません。

オススメ曲「Cult」「アリス」


Gullet - Cult

 


GULLET~アリス 「V系」

 

~そして現在~

まあ、今そう言われているかと言われればいないのですが、この流れでいわゆる「名古屋系」が形として形成されました。そんなシーンの中で現代V系のアプローチを深める名古屋系出身、もしくは影響を濃く受けたバンドが台頭してきます。

代表格は「kein」や「GULLET」でお馴染みの玲央₍gt₎が率いる「lynch.」そして、そのlynch.のヴォーカル葉月が在籍していた「Deathgaze」。がより名古屋的なアプローチを残しつつゴリゴリのヘヴィロックに持っていきます。一時期名古屋系ってこういうものなのかと誤解を受けるくらいこの2組の勢いはすごいものがありました。残念ながら「Deathgaze」は解散してしまいましたが、、、名古屋と言えば2000年代後期から2010年第前期は彼らが名古屋の象徴でした。そして、新名古屋系を宣言してデビューから大きく告知をして名を轟かせた「アルルカン」現在の名古屋の象徴でしょう!いろいろなバンドが出てきている中、現在を語るならこの3つは個人的に抑えてほしい所です。

 

lynch.

今、メジャーシーンで活躍中の彼らは、葉月₍vo₎の作るサウンドを主体としたモダンなヘヴィサウンドを基礎に置いた音楽。シャウトが主体で骨太で響かせる音はキッズた達を魅了して止まないのではないでしょうか?音楽性も大きく変換することなく現在も走り続けています。好きな曲でも出した「Adore」以外もオススメです。

オススメ曲「SORROW」「I'm sick b'cuz luv u」


SORROW / lynch.


Lynch - I'm sick, b'cuz luv u. (Re-Recording)

 

Deathgaze

とにかくヘヴィ。lynch.をより重くしたような感じですが、こちらのほうが名古屋系よりのアプローチが強いです。あと、ドラムがめちゃくちゃすごいので、そちらも注目してほしいポイントです。一般受けしにくい所ですが、結構V系以外のファンからも支持が高いバンドです。確かな演奏力にハードコアなサウンドで有名ですが、実はミディアムナンバーにも名曲が多いバンドです。

オススメ曲「闇に雨 腐敗した世界。」「amends」


DeathGaze - 闇に雨 腐敗した世界。


DeathGaze Amends

 

アルルカン

新名古屋系として、大きく告知を打ち出し出てきてからのインパクトが大きく、現在のシーンでの名古屋新世代の象徴。曲はどちらかというと名古屋系のエッセンスにDir等のエッセンスを足した形。ヴィジュアルのインパクトもさることながら、曲の多様さとキャッチャーなサビと歌詞の世界観が受けており激しさと切なさを混同させた世界は次世代の名古屋系として認知されている。

オススメ曲「ダメ人間」「墓穴」


アルルカン「Arlequin」 ダメ人間 「Dame Ningen」


アルルカン - 墓穴 PV FULL (HD)

 

と、結構端折ったような気もしますが、名古屋系というものを自分なりに考察してお届けしました。

 

これで少し、名古屋系というものが知れたのなら幸いです。

 

V系には結構派生が多く、新規で聞こうにもどうしてよいかわからなくなる事が多いのでこういった括りで参照いただくと自分の好みを見つけやすくなると思いますので是非興味を持った方はここからお調べしていただくと役立つと思います。

 

では、また次回の記事でお会いしましょう。